【プレスリリース】IoT デバイス「ポータブル呼気CO 濃度測定器一体型治療アプリ」を発表

遠隔診療において禁煙治療の呼気一酸化炭素(CO)濃度測定を可能にする
IoT デバイス「ポータブル呼気CO 濃度測定器一体型治療アプリ」を開発

近年、政府の未来投資会議や厚生労働省において、遠隔診療への保険適用の拡大が議論されています。禁煙治療もその対象の一つとして注目を集める一方、現在の保険適用の条件*1 である呼気一酸化炭素(CO)濃度測定を遠隔では行えないため、測定のためには通院しなければならないという矛盾があります。
株式会社キュア・アップ(本社:東京都中央区 代表取締役社長:佐竹 晃太)は、呼気CO 濃度測定を遠隔診療においても可能にする「ポータブルIoT デバイス」と、測定結果を患者・医師それぞれが確認・共有できる「ニコチン依存症治療アプリ・クラウド」を一体化したIoTソリューションを開発したことをお知らせ致します。(特許出願中)
呼気CO 濃度測定は、禁煙治療の経過や成功・失敗の客観的指標として重要であり、定期的に測定することが定められています。実際に、「自己申告」の禁煙成功率に対し、「呼気CO濃度値」を加えて確認された禁煙成功率には約2倍の乖離があるという論文もあり、このことからも禁煙成功・失敗を正確に確認するためにCO 濃度測定が有用と言えます*2
一方で、従来の呼気CO 濃度測定器はサイズや価格の面から、患者個人では所有できず、設
置されている病院などの医療機関に通院して測定する必要がありました。
このような診療課題を踏まえ、当社では、遠隔診療においても在宅・院外において毎日の呼気CO 濃度測定を可能とし、治療経過把握の正確性の改善を図るべく、①小型化・ポータブル化、②低コスト化、③測定結果の高い頻度での可視化という3つの特徴を有するIoT デバイスを開発いたしました。
当社社長で呼吸器内科医の佐竹晃太は次のように述べています。「禁煙治療においては、個人の嗜好品になぜ医療費を負担する必要があるのか、という疑問が呈されることもあり、費用負担をする保険者・国民の納得性の観点からは、より適切なモニタリングが求められていると言えます。私たちは、本ソリューションの開発を通じ、医療の質の向上に引き続き貢献してまいります。」

【ポータブル呼気CO 濃度測定器一体型治療アプリケーション 概要】
I. 小型化・軽量化
持ち運びできるサイズに小型化・軽量化したため、遠隔診療において在宅・院外でも毎
日、呼気CO 濃度測定が可能となります。

(ア) 従来品が180~200g に対して100g と、半分ほどの重量
(イ) 縦:13.7cm、横:4.2cm、高さ:3.6cm とコンパクトな設計

II. 低コスト化
製造プロセス・部品の大幅な見直しや調達先の選定を徹底したことで、従来品に比べ低
コスト化を実現しました。

III. 測定結果をより高い頻度で可視化
患者個人がポータブル呼気CO 濃度測定器を持つことで、診察時(禁煙外来ではおおよ
そ月1 回)だけでなく毎日測定でき、日々の治療の成果がより高い頻度で可視化されるよ
うになります。

IV. 「治療空白」の改善
診察と診察の間に生じる「治療空白」を埋める治療アプリを活用し、客観的なデータと
して呼気CO 濃度測定結果を毎日インプットすることで、アプリ・アルゴリズムが患者の
状態をより正確に把握し、より個々人に適したガイダンスを提供します。

【株式会社キュア・アップ 会社概要】
社名:株式会社キュア・アップ(CureApp,Inc.)
代表取締役社長:佐竹 晃太
所在地:東京都中央区日本橋小舟町1番3号 CASTELLINO O.T. NIHONBASHI 7階
資本金・資本準備金:484,100,000 円
設立:2014年7月31日
事業内容:プログラム医療機器開発、PHR(パーソナルヘルスレコード)事業、モバイルヘルス関連サービス事業
URL:http://cureapp.co.jp/
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社キュア・アップ 広報担当 三島
support@cureapp.jp

【当社事業内容について】
株式会社キュア・アップは、高度なソフトウェア技術と医学的エビデンスに基づいた疾患治療用プログラム医療機器の研究開発から製造販売まで行うMedTechベンチャーです。「アプリが病気を治療する効果を持つ」という新しい医療サービスを日本で初めて実現するために、病気を治療するアプリである「治療アプリ」の開発に取り組んでいます。
「治療アプリ」は患者様ごとの日々の治療経過を基に、医学的知見とエビデンスをベースとしたアプリが解析、ガイダンスを行うことにより新しい治療効果を生み出すことを狙います。また意識・行動の変容から習慣レベルの改善を促すことで、疾病の根本的改善にも資する可能性を持っています。弊社は、国内ではいち早く臨床試験を開始し、複数の疾病への展開も開始しています。

現在の「治療アプリ」の開発状況は以下の通りです。
ニコチン依存症治療用アプリ:慶應義塾大学医学部呼吸器内科との共同開発、多施設共同臨床試験を2015年2月より進行中。
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)治療アプリ:東京大学医学部附属病院との共同研究。昨年10月から臨床研究を進行中。
その他、医療機関向け「治療アプリ」開発で蓄積した知見を民間企業の健康増進にも活用頂けるよう、法人向け「健康経営支援プログラム」の展開を開始致しました。
l 第一弾として「ascure(アスキュア)禁煙プログラム」を2017 年4 月提供開始
URL:https://www.ascure.technology/

【References】
*1 ニコチン依存症管理料情報 施設基準(4)
http://www.jstc.or.jp/modules/diagnosis/index.php?content_id=5
*2Am J Prev Med. 2014 Sep;47(3):242-50. Acroms JC et, A randomized trial of
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